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明治36年(1903年)創業


杉桶で熟成させます。

国産原料で木桶熟成

 森田醤油店は島根県奥出雲の地で1903年創業。原料の大豆と小麦は全て国内産を使用。大豆の約9割が県内産で、小麦も約6割が県内産です。

 麹づくりから自社で手掛け、木桶で熟成させています。中でも三年かけて熟成させ、火入れや濃度調整を一切行っていない「再仕込み 三年熟成生醤油」は、私の知る限り他に製造している蔵を知りません。一年熟成ものの「生」はあっても、三年熟成の再仕込み醤油の「生」は非常に稀です。酵素・乳酸菌もそのまま生きているお醤油です。

 島根県奥出雲は神話のふるさとといわれ、古くから「たたら製鉄」が盛んに行われ、近代製鉄に代わるまでの間、日本の鉄の生産量の大半を担ってきました。「たたら」職人たちは灼熱空間で三日三晩不眠不休で働き、失われた水分・塩分を補うために、自分達で醤油を造り気力・体力を維持していたそうです。


三年熟成しょうゆ
100mlサイズ



手造りぽん酢
100mlサイズ


100ml醤油

この中で麹(こうじ)がつくられて、木桶に運ばれます。


食べ続けて安全な醤油

 森田醤油の醤油造りのテーマは「子供から大人まで食べ続けて安全な醤油」だと四代目の森田郁史社長が話してくださいました。

 例えば、森田醤油の「手造りぽん酢」や「手造りだし醤油」といった醤油加工品。醤油が自家製なのは当然ですが、その他の成分も全て自社で原料から加工しています。鰹も昆布もそのものを取り寄せて、工場内で煮立てています。

 試作段階では「かつおエキス」や「昆布エキス」を使用していたそうですが、販売先の担当者を交えての試食会にて、こんなアドバイスをもらったそうです。

 「森田さん、将来的には商品をつくる原材料についても情報が必要になるから、今のうちから確認しておいたほうがよいですよ!」と。

 早速、調べてみると、当然「鰹」からできていると思い込んでいた「かつおエキス」に、鰹以外にも含まれているものがあることを知って衝撃を受けたそうです。

 ちょうどその時、試作品に手を伸ばしている息子の姿を見て、「ちょっと待て!」と感じてしまった自分に、今作っているものは100点の商品ではないと感じ、今までの試作レシピを全て破棄。息子に胸を張って食べさせることができる商品をつくろうと再出発したそうです。




熟成された諸味(もろみ)がゆっくりと搾られます。


四代目の森田郁史社長

息子のために造ったから

 そして、試行錯誤の日々に突入していきます。例えば、「手造りだし醤油」のコンセプトは希釈しても「だし感」が残るだし。一般的なだしは希釈すると「だし」の味よりも「甘味」などの味が際立ってしまうことがありますが、あくまで「だし感」が残り続けるものを追求したそうです。

 昆布・鰹節などを自社で煮立てる作業を通して、確かに香りは残るけど、いまいち満足いかない。そこで、味の濃い煮干を入れることを思いつき、煮干探しを開始。

 煮干は地域で大きさが違うことを知り、小さい煮干より大きい煮干が適しているところにたどり着きます。少しずつ地域を絞り込んでいき、ここだと思った地域にたどり着くものの、その地域の煮干には酸化防止剤などが使われていることを知り、また振り出しに戻る。。。このような試行錯誤を繰り返し、最終的に熊本県の牛深産の煮干にたどり着いたそうです。

 そこまでこだわる理由を尋ねると、こんな答えが。

「元々は不特定多数の方の幸せよりも、自分の息子の幸せのために造ったようなもんですね!」


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