創業は江戸時代寛政七年。国産原料による木桶仕込み醤油。

7代目の深谷益弘さん

栄醤油醸造は元は深谷醸造という屋号だったそうで、昭和初期の当主は又吉さん。その名にちなんで「キッコーマタ」が商品名。そして時代が流れて、先代の時代に「皆が幸せになるように!」との願いを込めて「栄醤油」に。

この栄醤油が遠方のお客さんの口コミで広がっていくようになると、遠くのお客さんからは「栄醤油さん」、近くのお客さんからは「深谷醤油さん」と呼ばれるようになり、平成9年の法人化を機に「栄醤油醸造」にしたそうです。

大豆を蒸す機械。同じ品種でもその時々で蒸かす時間が違う。

小麦を炒るための機械。砂と一緒に熱するのですが、歴史を感じさせるレンガ造り。

炒った小麦を砕いて、蒸された大豆と一緒になって麹をつくります。お洒落な外見の装置。

木桶の中でじっくり熟成。30石の大きさの桶が30本以上あります。

搾りにも特徴があります。日本酒を搾る際に使われるような袋で搾るのですが、この手法は醤油では珍しいのです。それは「かす」の処理が大変だから。ただ、「にごりの少ない美味しい醤油になるんだ!」とのこと。

地下100メートルから汲み上げた地下水を仕込みに利用。

昔の蔵の写真。

増設、修復を繰り返してきた蔵。その瓦の量は一般の家の5軒分にも。屋根の高さが所々によって異なっています。

昔とあまり変わっていません。

 国産原料を使って昔ながらの木桶仕込み。作り方は昔とあまり変わっていないため、つくれる量は決まっています。

 そんな栄醤油醸造は静岡県掛川市の横須賀という地名の城下町にあり、ここの醤油を求めて各地から人々が訪れています。

 この地は、浜松に徳川家康がいた時代、武田信玄の勢力との最前線だったそうです。

 三河からやってきた刀鍛冶の家が栄醤油醸造のルーツ。「自分が5代目だと思っていたんだけど、蔵の瓦を新しいものに変えていた時に天保やら文政などの元号が出てきて・・・

 あれ?!と思って調べたら7代目だったんだ・・・」と話してくれたのは深谷益弘さん。職人気質溢れる7代目です。

周回遅れなんだ・・・

 大豆を蒸して、小麦を炒って、麹(こうじ)をつくる。そこに塩水を加えて諸味(もろみ)にして、木桶で熟成させる・・・昔ながらの醤油造りをしている蔵はすっかり貴重な存在になっています。

 今となっては、「昔ながらの造りを守っていて素晴らしい!」と思われるかもしれませんが、機械化と大量生産化が推進されていた時代には、「時代遅れ」「田舎者」と見られていたといいます。

 「頭のいい人たちは機械化して大量生産にシフトしていった、経営も多角化して、どんどん売上をあげていった・・・だけど、そのような人たちはみんな醤油づくりを辞めてしまった・・・

 原料にこだわって昔ながらの造りを続けた結果、周回遅れで先頭に追いついたというか、世間から認めてもらえるようになった気がするんだ。」と深谷さん。「発酵って抗がん剤の治療薬開発にも使われている。実は発酵こそが最先端なんだって見直されていることが嬉しい!」とも。

緻密さと勘

 職人技というと、長年の経験と勘が大切で・・・とイメージされるかもしれませんが、深谷さんはそのイメージを覆してくれます。

 蔵の中を醤油造りの流れに沿って説明していただくと、それぞれの工程の解説で頻繁に出てきたのが「数値」。仕込みの量であったり、麹づくりの管理温度だったり、仕込みに使う塩水だったり・・・いつも数値と一緒だったのです。

 一通り説明していただいた後に、「深谷さんの醤油造りって、緻密さを感じるんですよねぇ・・・」というと、「そうかなぁ〜」といいながら見せてくれたのがパソコンの中に保存されているエクセルのデータ。

そこには膨大な数値がずらっと・・・

 それを見てビックリ!そこには仕込みに関する詳細なデータの蓄積がありました。しかも、エクセルの機能を多用していて、例えば、仕込みの量を一箇所に入力すると自動計算されて、各項目に反映されていくというもの。そのデータの蓄積は相当な量になっていると見受けられました。

 どうやら、深谷さんの頭の中は理系みたいです。パソコンに熱中していたという時代は、「Windous95」が発売される前、「DOS」と呼ばれるシステムの時代だったそうですから相当なもの。

 栄醤油醸造のホームページも自分でつくってしまったそうです。もちろん、ホームページを持っている企業がとても珍しい時代に!

だけど、勘の方がすごい・・・

 そんな深谷さんですが、「だけどね・・・」と前置きして、「緻密なデータ管理よりも勘の方がすごいと思っているんだ・・・」と話してくれました。データに裏打ちされた緻密さと職人の勘、両方のバランスが栄醤油醸造の醤油を造っているのでしょうね。

店売りが一番

 栄醤油醸造の販売割合をみると一番多いのが蔵に併設されている店舗での販売だそうです。これも栄醤油醸造の一つの特徴だと思います。

 卸業者や小売店、または業務用途での販売ではなく、お客さんが蔵に訪ねてきての販売。これを支えるのは、一度口にしたお客さんが「美味しかった!」と発することが伝わって・・・の循環。

 このような醤油だから取り扱いをしたいという問い合わせはとても多いそうです。ただ、深谷さんの考えは、「たくさん買ってくれるところではなく、大切に扱ってくれるところを大切にしたい。」というもの。規模の大きい小さいではなく、商品である醤油を大切に扱ってくれる店舗であるかどうか?

 愛情を込めて造っているからこそのこだわりなんだと思います。

信用を積み重ねることは一朝一夕ではできない

 「醤油造りで大切にしていることは?」と質問をするとこんな答えが返ってきました。「信用を積み重ねていくこと。」先祖から引き継いだ信用やブランドを大切にしていくことであり、常に試行錯誤を繰り返してお客様からの信用を積み重ねていくこと。

 「これでいいと思ったときが一番危ない。」の一言がとても印象的でした。

 
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栄醤油100ml

創業寛政七年。栄醤油醸造の醤油づくりは昔とあまり変わっていません。一年半かけて熟成させている昔ながらの丸大豆を使った木桶造りの醤油です。

しっかりと時間をかけて熟成させた醤油はとてもよい香りがする。そんなことを実感させてくれる銘柄です。保存料は使用していないため開栓後は冷暗所にて保管てください。

  • 種類 : 濃口醤油この種類の解説
  • 原料
    大豆、小麦、食塩
  • 容量 : 100ml
  • 価格 : ¥450 (税込み)

醸造元への直接のお問い合わせ

以下のサイトが蔵元が運営するサイトです。
100ml醤油をきっかけに「この味好きだな!」と感じていただけましたら、是非、直接蔵元にお問い合わせ下さい。大きなサイズや、その他の醤油がラインナップされています。

栄醤油醸造

〒437-1301 静岡県掛川市横須賀38

TEL:0537-48-2114  FAX:0537-48-3168

職人醤油(100ml醤油)へのお問い合わせ

職人醤油は各地の醤油を100mlサイズでご紹介しています。職人醤油及び100ml醤油についてはこちらまでお問い合わせください。

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