木桶職人復活プロジェクト

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藤井製桶所での修業 2012年

木桶職人復活プロジェクト

ヤマロク醤油の五代目 山本康夫さんの呼びかけからスタートした「木桶職人復活プロジェクト」。2012年1月10日から2泊3日、日本で唯一になった大桶を製造できる桶屋「藤井製桶所」に弟子入りしました。山本さんと共に出向いたのは坂口直人さん、三宅真一さん。小豆島の腕利きの大工です。

側板をあわせて棚をつくる。

桶仕込みの醤油・味噌の生産量はわずか

2012年の時点で、醸造用の木桶を製造できる桶屋は、大阪府堺市にある「藤井製桶所」1社のみとなっていました。木桶による醸造が多く残っているのが醤油と味噌の業界ですが、それでも全体の1%未満というのが実情でした。

新桶の需要も少なく、桶の技術が途絶えようとしていました。子や孫の代に「本物の日本食の基礎調味料」を残せるかどうかは、桶屋が残るかどうか、その技術が後世に受け継がれるかどうかにかかっている状況でした。

人生初のカンナ掛け。
ひたすら板を削るの繰り返し。

はじめてづくしの作業

板に鉋をかけて、竹で箍を編む。すべてが初めての経験でした。大工である坂口さん、三宅さんも曲線と向き合うのは初めてだったといいます。建物を建てるときは木材を直線に切りますが、桶の場合は角度をつけて削っていき最終的に円形に納めます。

鉋の刃も丸みをもっていて、普段の道具と勝手が違います。2泊3日で全ての工程を経験するために、それぞれで役割分担をし集中して作業をしていると、あっという間に一日が終わっていました。

側板の組み立て
鉄製のワイヤーで仮止め。
竹箍(たが)を編む練習

箍を編むことの難しさ

中でも思い通りにいかなかったのが箍です。師匠はするするとスムーズに編んでいて、傍から見ていると簡単そうに見えてしまいます。ただ、やってみると勝手がまるで違うのです。

どこに竹を通して編むのかという構造の理解もさることながら、師匠が扱うと柔らかそうに見える竹が、硬くていうことをきいてくれません。「無理やりでなく、この角度で曲げてやるとするっと入るんだよ!」と、師匠。夕食後も箍の編み方について延々と復習をしていました。

分かるようで分からない箍の編み方。
箍の内側に芯を入れます。
箍をどの位置にいれるかにも理屈があります。

木桶職人復活プロジェクトのスタート

出来るかどうか考えるより、まず行動。その一歩を踏み出して、あっという間の3日間でした。次の目標は藤井製桶所さんから指導していただきながら、3人で新桶を組上げること。

今に続く木桶職人復活プロジェクトはこのようにしてスタートしたのでした。