醤油の知識

コンクリートタンク

玉鈴醤油(福島県)

醤油の諸味を発酵熟成させるタンクです。

醤油をつくる容器の変遷は、木桶→コンクリートタンク→屋外発酵タンクとなりますが、昭和の初期から中期にかけて広まったのがコンクリートです。

コンクリートでできた立方体の容器で、深さが3メートルほどのものもあり大量に諸味を仕込むことができます。小学校のプールのさらに深いものをイメージしていただけると分かりやすいかもしれません。

鹿児島県醤油醸造共同組合

今でも現役でたくさん活躍しています。

中小の醤油メーカーから大手メーカーまで、今でも目にすることが多いです。木桶より容量を大きくすることができるため、広く普及したものと思われます。屋外発酵タンクはさらに大きくすることができます。

屋外発酵タンクは密閉に近い状態で発酵熟成させるのに対して、コンクリートタンクは解放状態のため、蔵に住み着く微生物の影響を受けやすい傾向にあるようです。コンクリートタンクと屋外発酵タンクの両方を保有するメーカーの担当者は発酵の仕方は違うと言います。

井上本店(奈良県)