醤油の知識

094|仕込み比較その後

前回の記事で紹介した、大豆をカットした麹と従来通りの麹での仕込み。

その後、それぞれの麹を出麹後冷凍しておいて酵素力価を分析したら、
予想に反して従来通りの方が高かったのです。
(プロテアーゼ・アミラーゼ共に)

カットすると麹菌の増殖面積が増えて、その結果力価は高くなると思ったのですが… 。 
要因としては、カットした事によって水分が飛散しやすくなり水分が低くなった結果、酵素生産が悪かったのだろうと思います。実際にカットした方が出麹水分は低かったです。

力価から考えると、もう結果が見えた感じもしますが、両方とも製麹4回中の1回しか分析していませんし、サンプリングした箇所での差もあるかも知れないので、夏を越えるまでじっくり観察していこうと思います。

こちらは従来通りの仕込み。少しずつ酵母が増殖してきました。




こちらはカットした麹。 まだ酵母が増殖できる環境にはなっていません。

この諸味は、従来の方に比べて固く、とても撹拌しにくいです。カットして細かい分、混ぜるのも楽かと思いきや、逆でした。その分、水分をよく吸う??改めて何でもやってみないと分からないなと。

けど、そんな発見が面白いのですが。

城 慶典 (ミツル醤油醸造元)

1984年生まれの醤油職人。
高校生の時に自社での醤油醸造の復活を志して東京農業大学 醸造科学科に入学。入学後、「学校に通っているだけでは自分の求めるものは得られない。」ということに気づき、伝統的製法による醤油造りを続けられている醤油蔵を探し、卒業までに7つの醤油蔵で短期間の研修を受け入れて頂く。卒業後、岡本醤油醸造場にて一年間の研修。その後、JFCS(ジャパン・フードコーディネーター・スクール)で一年間学び2009年6月より、実家であるミツル醤油へ入社。2009年11月 夢である醤油造りの復活と、地元・糸島を全国に発信したい。という思いをリンクさせ具現化する、社内別ブランド「itosima terroir」(イトシマ テロワール)をスタート。

ミツル醤油醸造元