醤油の知識

ホーム 〉醤油の知識 〉 種類・規格 〉 醤油はワインの使い分けと似ている

醤油はワインの使い分けと似ている

醤油の種類によって特徴があります

職人醤油では醤油を6種類に分類しています。上の図の左側は見た目が淡くて塩味を強めにしている醤油で、右側は熟成期間が長くため色は濃厚でうま味を強くしている醤油です。それぞれの特徴を把握して、素材によって使い分けていただくと、日々の食卓の「おいしい」を楽しんでいただけると思います。

ワインを想像すると整理しやすい

醤油の特徴はワインと似ています。例えば、白ワインと相性のよい素材としては、白身魚のカルパッチョや、やさしい味わいの素材など。また、赤ワインには牛肉のステーキなどソースをかけて食したい素材が連想できると思います。

白ワインとあわせたいさっぱり系の料理には白醤油や淡口醤油で、赤ワインは味の濃い料理には再仕込醤油や溜醤油などが相性がよいと思います。

白醤油や淡口醤油は白ワイン。

醤油の種類の中で、さっぱり系の料理にあうのは白醤油や淡口醤油です。見た目の色が淡く、うま味は抑えている醤油で、塩分は高めです。そのため醤油を直接なめると、しょっぱさは強いのですが、夏場にスイカに塩をかけると甘みが引き立つように、素材そのものの味わいや風味を楽しむにはぴったりな醤油です。

白ワインと相性のよい料理には淡口醤油がおすすめです。刺身でいえば白身などの繊細な味わいのもの。塩やレモンやオリーブオイルをかけて食したい素材と言い換えることもできると思います。

濃口醤油は万能。何にでも相性よし。

醤油の種類で真ん中に位置する濃口醤油。これは万能です。白ワイン系、赤ワイン系のどちらにも対応できるもの。流通している醤油のほとんどがこれで、一般的にいわれる醤油はこのタイプのことを指します。

甘口醤油は九州の甘い醤油に代表されるような地域に根差した甘みを付けた醤油です。甘さの種類や強弱など、メーカーによる特徴があります。

再仕込醤油や溜醤油は赤ワイン。

赤身の魚やステーキなど、味の強い素材やソースをかけて食したいものには再仕込醤油や溜醤油がおすすめ。熟成期間が長くうま味が強いため、しょっぱく感じにくい醤油です。ただ、見た目は濃いので、煮物などに使うとしっかりと色が付きます。

どっしりとした個性を持っているので、素材の生臭さなどのマイナス部分をしっかりと包み込みます。素材との一体感で新たな味わいを楽しむことができるという印象。

逆の表現をすると、素材にある程度の主張がないと、醤油が強くなりすぎてしまうかもしれません。そのくらいの力をもった醤油なので、そのまま舐めてもおいしいと感じていただけるはずです。

白醤油┃素材を活かす

醤油の中で最も色の淡い琥珀色をした醤油。主原料は小麦で熟成期間は短く、うま味も抑えてあるので素材を活かすための醤油という存在。炊き込みごはんに使うと醤油の色がつかず、お吸い物や茶碗蒸しなども彩り豊かに仕上がります。

淡口醤油┃うすくちしょうゆ

西日本でお馴染みの淡い色の醤油。煮物やお吸い物など素材の彩りや出汁を活かしたい料理に使われます。淡口醤油が使われている地域では濃口醤油と淡口醤油の2本が家庭にあるケースが多いです。

甘口醤油┃地域に根差した甘い醤油

九州や北陸などでは一般的な存在。海沿いの地域ほど甘みが強かったり、それぞれの土地に根差した醤油。地域によって甘さが驚くほど異なる。焼きおにぎりや卵かけご飯は人気が高い。白身の刺身にも。

濃口醤油┃全国でつくられている万能タイプ

一般的な醤油です。流通量の8割はこれで東日本ではほとんどが濃口醤油。新鮮なものは綺麗な赤褐色で、北海道から沖縄まで各地で生産されています。万能という言葉がぴったりでつけ醤油から料理用途まで何にでもよくあいます。

再仕込醤油┃バランスよく濃厚

熟成期間の長い濃厚な醤油。醤油で醤油を仕込む製法で、濃口醤油に比べて2倍の原料と2倍の期間を要します。味と香りのバランスがよく、刺身に合わせる醤油として、まずお試しいただきたい醤油です。

溜醤油┃うま味たっぷり

大豆を主原料に仕込水を少なくすることでうま味を凝縮させた醤油。熟成期間も長くなるので見た目は濃く独特の香りを有することも。うま味成分は醤油の中でもトップクラスなので、そのままつけ醤油としてや照り焼きに使うと綺麗な照りがでると好評。

キャップの上に種類の識別シールを貼っています

職人醤油の100ml醤油のキャップの上部に種類の識別シールを貼っています。まず、種類を把握していただくと醤油の特徴をつかみやすいと思います。