醤油の知識
初めまして、たまりやのかなこです。

初めまして。山川醸造の山川華奈子と申します。
たまり醤油と豆味噌の岐阜の小さな蔵元で父や従業員とともに働いています。
職人醤油さんでは「漆黒」や「みのび」など、濃厚なたまりの印象が強い製品を扱っていただいていますが、アイデアマンの父が作ったちょっと変わった商品もたくさん作っています。2007年、日本初のアイス専用醤油「アイスクリームにかける醤油」を発売しました。当時はメディアにも取り上げていただきましたが、内向的だったわたしには少し恥ずかしく感じていた思い出です。

さて、たまり醤油と聞いて、「玄人向きの醤油」、「おさしみ専用の醤油」とイメージする方も多いのではないでしょうか?
わたしの家には濃口醤油がなくて、煮物も和え物も炒め物もほとんどたまり醤油で味付けしています。少し前の世代までは、岐阜ではそれが普通のことでした。今ではそんな家庭も減ってきましたが、ずっと使ってくださってる方がいるおかげで、わたしたちは今もたまりを造り続けることができています。

この先も、山川醸造ならではの癖のあるたまりを造り続けるためには、木桶が欠かせません。
来年2月、小豆島で開かれる「木桶サミット」で、私たちは新しい木桶を造り、迎え入れます。 当社では2019年に続いて2本目の新桶。今後も続くことなので淡々と導入すればいいのですが、木桶やたまりについてお伝えするきっかけにできればと、クラウドファンディングにも挑戦しています。

1本目の新桶を迎え入れてから、他の木桶醤油の蔵元さんや木桶醤油を使ってくださるみなさんと交流する機会が増え、わたしは木桶と醤油のことがもっともっと好きになりました。
そんなわたしの思いをこの職人醤油さんのサイトで、少しずつ言葉にして綴っていく機会をいただきました。一緒に木桶のこと、醤油のこと、それからたまりのことを考えていただけたら嬉しいです。
どうぞよろしくお願いいたします。
「100年先も、岐阜の味『たまり醤油・豆味噌』を木桶仕込みで味わえる未来へ」
期間:2025年10月1日(水)~11月30日(木)
https://www.oco-s.jp/project/yamakawa

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醤油の種類
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素材を活かすNo.1選手
白醤油
淡口よりさらに淡い琥珀色の醤油。料理好きな方に高い人気。お吸い物や茶碗蒸しなどに。
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美しき京料理に必須
淡口醤油
西日本でお馴染みの淡い色の醤油。素材の彩りや出汁を活かしたい料理に。塩やレモン代わりにかけても。
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甘みをつけた地醤油
甘口醤油
九州や北陸などでは一般的な存在。海沿いの地域ほど甘みが強かったり、それぞれの土地に根ざした醤油。
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幅広く使える万能醤油
濃口醤油
一般的な醤油で流通量の8割はこれ。新鮮なものは綺麗な赤褐色で、北海道から沖縄まで各地で生産。
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再仕込醤油
熟成期間の長い濃厚な醤油。味と香りのバランスがよく、刺身やステーキにまずお試しいただきたい。
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濃厚さとうま味はNo.1
溜醤油
大豆を多く、仕込水を少なくし、うま味を凝縮。ハマる方はとことん好きになっていただける醤油。
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醤油のつくり方
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1
原料処理
カチカチの材料をほくほくにしたり、溶かすことで、菌が材料を醸し、美味しさに変化しやすいようにします。
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2
麹づくり
醤油づくりで一番重要視されている工程です。種麹を原材料に混ぜて、麹菌を繁殖させることで酵素を生み出します。
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3
塩水
麹に塩水を加えて諸味をつくります。塩分濃度を高めることで雑菌から守り長い発酵熟成の時を迎えます。
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4
諸味
ゆっくりと乳酸菌や酵母菌が大豆や小麦を醸します。どろどろの味噌のような状態で、半年~三年の時を過ごします。
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5
圧搾・火入れ
諸味を布に入れて、圧力をかけて圧搾し、火入れとろ過をします。殺菌と香りを引き立てる火入れも技術が必要です。
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6
完成
ビン詰めされてラベルを貼ってようやく完成。長いものだと原料処理から二~三年かけて醤油になります。
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