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「ふね」による醤油の圧搾/佐瀬式

福島県の八二醸造さん

佐瀬式と呼ばれることも

醤油の圧搾機にはいくつかの種類があるのですが、「ふね」はよばれるバスタブのような囲いと「佐瀬式」と書かれた圧搾機がセットになっているものがあります。そのまま佐瀬式と呼ばれていたりもして、日本酒やみりんの圧搾にも見られる形です。

袋を使っての圧搾は醤油業界では少数派

諸味を包むものとして風呂敷と袋がありますが、この圧搾機の場合、袋が使われることがあります。

袋に入れて搾る方式だと、袋に入れる作業や搾った後に醤油粕を取り出す作業、袋を洗濯する作業に手間がかかります。また、醤油粕が比較的厚めになってしまうので収量も少なくなってしまう傾向にあり、業界全体でみるとこの方式は少数派だと思います。

梃子の原理で搾られていた時代も

水圧式や油圧式の圧搾機が開発される以前には上から垂直に圧力をかけることが難しかったそうです。長い棒をかけて棒の先端に重石を吊り下げる(梃子の原理)ことで圧力をかけていて、その時にはこの形式が欠かせなかったと思われます。